工芸品

薩摩焼

約400年前、豊臣秀吉の朝鮮出兵に同行した薩摩藩主島津義弘公は陶工を薩摩に連れ帰りました。その陶工たちが異国の地で薩摩の土と向き合い、研究を重ねて薩摩焼は生まれました。

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黒薩摩

黒薩摩

「黒薩摩」は鉄分の多い鹿児島の土とシラス層や凝塊岩などに雑木灰を調合したうわ薬を使い、素朴で剛健な焼物で「黒もん」といわれています。
藩主御用達の「白もん」に対し、「黒もん」は庶民生活道具として鹿児島の人々に愛されてきました。焼酎を飲む時の黒ぢょか、茶碗、皿、花器など、人々の暮らしの中にとけこんでいる商品がたくさんあります。

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白薩摩

白薩摩

白土を使った「白もん」といわれる「白薩摩」は珍重され、藩主のみに使用が許されたもので、幕末のパリ万博に出品し、多くの人々の注目と賞賛を得ました。この万博をきっかけにたくさんの作品が輸出され、薩摩焼の名を欧米に知らしめました。
「貫入(かんにゅう)」と言われる表面の細かなヒビが入っているのが特徴で、白地に赤、青、緑、金彩を施した豪華で繊細な「金襴手」はまさに薩摩焼独特の高度な手法です。また、きめの細かい土を成形した後、小刀で様々な模様を彫り込む、緻密で高度な「透し彫り」など、「白薩摩」には繊細で、優雅な匠の技が尽くされています。

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屋久杉

世界自然遺産に登録されている「屋久島」は1,000メートル以上の高峰が連なっており、この大自然の中で育った樹齢1,000年以上のものを「屋久杉」と呼んでいます。縄文の太古より風雨に耐え抜いてきた生命力あふれる屋久杉は、木目の美しさ、色、かおりの良さなど、まさに銘木というにふさわしく、家具やインテリア用品などに幅広く活用されています。
現在は自然保護のため、倒木や土埋木だけを工芸品として加工しています。

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  • 屋久杉小物

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川辺仏壇

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磨崖仏や、かくれ念仏など、昔から仏教と密接な関係があった南九州市の川辺町。この地で作られる川辺仏壇は、豪華さと堅牢さを併せ持つ仏壇として人気があります。木地・宮殿・彫刻・金具・蒔絵・塗装・仕上げの7工程に分業化されており、ほとんどが手作業で製造されています。

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甲冑

甲冑

武の国「鹿児島」は武具製作の歴史も古く、職人もたくさんいたそうです。
近年、昔ながらの製法を守りながら、映画・テレビなどの時代劇に使用される鎧やかぶとの全国シェア9割以上の生産を誇り、全国各地のお祭りの武者行列などでも使用されています。また、堂々とした雰囲気や量感・質感が好まれ、節句や新築祝いの贈答品としても利用されています。

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竹製品

鹿児島は竹林面積日本一の「竹」のふるさとです。古くから竹を使って様々な生活道具が作られており、庶民生活には欠かせないものです。
孟宗竹(モウソウチク)の力強い節を活用した花器や繊細で美しい茶道具、調理器具や箸、スプーン、フォーク、皿などの食器等多くの商品が作られています。また、脱臭・除湿効果を生かした「竹炭」関連商品や、土壌改良に効果がある竹搾液なども作られて、竹のもつ様々な機能や特徴が見直されています。

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薩摩つげ櫛

つげ櫛

薩摩つげ櫛は江戸時代から「櫛になりたや薩摩の櫛に、諸国娘の手に渡ろ」とうたわれ、全国に名を馳せていました。
薩摩づけは材質が硬く、また、色艶が美しいのが特徴で、なによりも櫛の歯が折れにくく、なめらかな櫛どおりで、静電気・抜け毛・切れ毛が少ないといわれています。

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薩摩錫器

錫

1655年に鹿児島市郊外の山中に錫鉱脈が発見され、採掘がはじまり、多くの技術者によって錫の工芸品がさかんに作られるようになりました。現在も、その伝統の技を継承し、錫の工芸品づくりが行われています。
上品で静かな輝き、渋い光沢、手触りのなめらかさなどは錫独特のもので、湿気を嫌うお茶の保存に最適といわれるなど、生活の中に根づき、多くの人々に愛用されてきました。
酒器、盃、花器など伝統的な商品のほか、アクセサリー、ワイングラスなど新しいライフスタイルに合った商品も作られています。

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薩摩切子

kiriko

薩摩でのガラス製造は、1855年、島津斉彬が、磯の集成館に工場を建設したのを機に本格化しましたが、薩英戦争で消失し、途絶えていました。昭和60年、島津家によって現代に蘇り、新しい研究も進められ、紅・藍・金赤・緑・黄・紫・ルリの七色が復元されています。

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種子鋏・種子包丁

四方を海で囲まれている種子島は砂鉄が豊富であり、また、歴代の領主の勧めにより、鋳鉄業の技術が蓄積されていました。また、外国難破船等により海外の影響を受けることが多く、1543年の鉄砲伝来により大きな刺激がもたらされ、鋏等の製造技法が確立されたといわれています。
種子鋏・包丁は切れ味がとても良く、一度使うと他のものは使いたくないというほどのすぐれものです。また“運命を切りひらく”ということで、お祝い品としても喜ばれています。

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  • 種子包丁

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加世田鎌・加世田包丁

加世田鎌

槌の打ち跡が生々しく、荒々しい鋼の黒光りを持つ加世田の刃物。鋼(はがね)を軟鉄で包み、日本刀と同じように、何度も何度も鍛えて仕上げていきます。
丈夫で、切れ味鋭く、包丁は骨身などの固いものから野菜などの柔らかいものまで一丁でさばける便利さを持ち合わせています。

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薩摩深水刃物

深水刃物

原料の刃物鋼を使って火造り鍛造・焼きなまし・泥塗り・焼戻し・研磨・錆処理という伝統的な技法で製造される包丁・なた・鎌・藁切(わらきり)等の刃物です。全て手作業で作られています。

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蒲生和紙・鶴田和紙

鹿児島には紙の原料である楮(こうぞ)の木が多く、紙の製造も早くから始められていたようです。江戸初期、薩摩藩は「紙漉き方」という役職を置き、紙の製造を管理していました。明治以降、洋紙全盛となりましたが、「蒲生(かもう)和紙」「鶴田和紙」は伝統を守り続け、今なお手漉きの技を継承しています。
灰汁で煮られ水に晒された和紙は、大変丈夫です。「蒲生和紙」は書道紙やクラフト紙として人気が高く、「鶴田和紙」は手揉み茶を作る際の茶取り紙として使用され、今でも高級茶づくりに欠かせません。
和紙独特の温かな色と手触りは、鹿児島の自然と作り手の熟練の技が光る一品です。

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本場大島紬

1,300年の歴史を持ち、絹織物の最高傑作といわれています。30数工程もある緻密な手作業により、図案から織り上がるまで半年から1年以上もかかります。大島紬独自の技法「テーチ木泥染」は、7世紀中頃から行われていた古代染色の技法を取り入れたものです。
緻密な絣模様や、軽くて暖かく、しなやかで着くずれしないなどの優れた特徴があり、女性の着物として高い人気があります。

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  • 大島紬小物

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奄美の芭蕉布

糸芭蕉の繊維で織られる「芭蕉布」は、13世紀頃東南アジアから奄美に伝達されたといい、幕末には名産品の地位を確立し、奄美全域で織られていました。布は風通しが良く、肌にべとつかないため、夏の長い島々では最適の衣料です。現在でも奄美の島々で着尺や帯などが織られています。

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郷土玩具

kyoudo

懐かしい温かさと素朴さをもつ郷土玩具。
「丈夫な子供になりますように」「立派な船乗りになるように」など、ひとつひとつに温かなメッセージが込められています。どれも昔ながらの方法で、和紙や粘土などを材料として、手作りで丁寧に作られており、節句などの贈答品としてだけでなく、ふるさとの優しさを届けるお土産としても人気があります。

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大漁旗

大漁旗

大漁旗は、新造船の祝いなどに使われています。糊置・引き染め・色止めという伝統的な技法を用い、手工業で作られています。120年余りの歴史があります。

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五月幟

gogatu

五月幟は、端午の節句のお祝いに使われています。オリジナル原画を基に型紙に下絵を描き、線の部分を切り抜いて型紙を作る緻密な作業が行われます。

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太鼓(チヂン)

チヂン

奄美大島の島唄・八月踊り用の太鼓として明治期かそれ以前から製造が行われてきました。地元ではチヂンと呼ばれて、クスやセンダンの木をくりぬいたものに、馬皮または山羊皮を張り合わせてクサビ締めをしたもので、とても軽い太鼓です。

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伊集院の太鼓(てこ)

伊集院の太鼓

郷士芸能の太鼓踊りや太鼓演奏などの太鼓、また神社の祭典に使う宮太鼓などが幅広く作られており、140年以上の歴史があります。

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サンシン

sanshin

奄美では、日常の生活の中で、島唄や八月踊りの楽器として用いられています。
もともと沖縄から伝わったものですが、奄美の歴史と風土の中で、形状は小さく、音色も高くなるなど変化し、奄美独特の楽器となっています。

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薩摩琵琶

薩摩武士の文武奨励のために、「琵琶歌」を奏でる楽器として普及しました。
明治維新後は、東京を中心に全国に広まり、男性的な楽器としてもてはやされました。漆を用いて仕上げられ、螺鈿(らでん)、蒔絵(まきえ)などの手法も取り入れられています。

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